コンセプト

昨日、中島工務店の設計担当香田さんと4時間に及ぶ打ち合わせでは、図面最終確認、最終見積もり、工事日程表を説明していただきました。地盤改良費用が予想の倍近くに跳ね上がり驚きでしたが、ここをとやかく突っ込んでも解決策は設計を変えることしかなさそう。余裕を見ていた予算から捻出することにして契約前の確認をしました。10月3日に契約の判子を押し、12日から地盤改良から工事が始まる予定です。


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話は遡り、また1年と3ヶ月前の最初の打ち合わせ。建築家光嶋裕介と数年ぶりに再会した日のことです。


村役場から出してもらった一筆図形にはGPS座標が記載されています。それを事前に光嶋裕介設計事務所にメールしていました。設計のソフトウェアにはその座標を入力するとバァーンと地図が展開されるのでしょう。画像の文字を読み取るOCR機能を駆使すれば面倒で間違えやすい入力ミスも省かれるみたいですね。こういうことが便利になるのはとても嬉しいことです。機械的な作業はパソコン達に任せ、人間はもっとクリエイティブなことに時間や力を費やせるからです。そろばんもない時代、これからの教育は機械やAIが得意な分野はそれらにやってもらい、人間は想像力を豊かにアイディアを考えて表現することに重きを置きたいと考えています。


2016/6/14、中川村の我家での打ち合わせで、この画像にある「コンセプト」を持ってきてくれました。これから数多くの設計アイディアが光嶋裕介から送られ、私のフォルダが分厚くなってきますが、この一枚がスタートです。


何部屋欲しいとか、LDKは広く取りたいとか、つまらない要望は何も伝えていない状況でのpre提案書です。木に囲まれたこの広い敷地の中で家族がどうやって住まうかを大きなコンセプトの違いを表現してくれました。(と理解してます)


case1:南北に長い長方形の箱にそれぞれ部屋が壁一枚で区切られている。敷地中央から北側に配置されている。シンプルな形なのでローコストという意味で長けている印象。


case2:water,sleep,eat,relax,freeという役目を持った部屋が敷地内でバラバラ点々と独立している。離れの建屋がポツポツと、キャンプサイトで思い思いにテントが張られている様子。夜中にトイレにいくのに一度外に出なくてはならないのは正にキャンプみたい。面白いけど、あまり現実的ではないと裕介も言っていました。あくまで大きなアイディアなので、現実的じゃないと思っていても、それを表現してくれることは嬉しいと僕は感じました。撮影/音楽/ダンスのスタジオとして使えそうな大きなフリースペースが北側端に存在しています。


case3:南北に長い廊下を軸に東西にポコポコとそれぞれの部屋が四方に配置されている。全体は敷地中央から南側に位置。方角の個性がそのまま部屋の明るさ、温度、カラーに影響を与える作り。この位置には、これ!と使い勝手が面白そう。計画性が強く出そうなアイディアだなと感じました。


これもまた1年3ヶ月後の今眺めると驚き。最終的な設計や配置はcase1に似ているからです。いろいろあれやこれや回った結果、最初に戻ったと言うことですね。驚きです。


第一回目の顔合わせ打ち合わせでは、これからどんな家に我々家族が住みたいか、いろんなアイディアを箇条書きで綴って、メールで裕介に送るということが宿題として我々家族に課された記憶があります。そして、その宿題がなかなか出来なかったこともうる覚えにあります。なぜだろう?一体何を持ってどうリクエストしていいのか解らなかったからか? この時期から資金繰りに奮闘始める訳ですが、そっちが進まずにオロオロしていたからか、農繁期だったので仕事最盛期であったことも理由でしょうが、次回9/28に東京事務所で行われる打ち合わせまでロクなフィードバックもしていなかった記憶しています。そんな感じでしたかね?、裕介さん?



タタッタラ

家が建っていく様を綴らねばならないという使命感を基にした記録。

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