《凱風館》見学

朝8時前から合気道の朝稽古を見学しました。柔道や剣道は経験がありますが、合気道を目の前で見ることは初めてです。現代の柔道や剣道は身近なスポーツ競技の一つですが、ここで見た合気道は「道」を目指している人達が集まっている特異な雰囲気が感じられました。3歳の娘も目を見張るように見学をし、「裕介さんは投げられていたね」との見事な関西コメントです。


稽古の後、内田樹さんを紹介していただき、「光嶋くんの作品は、常に新しい作品がベストですからね(楽しみですね)」と言って頂きました。(「いろんな意味で凱風館を超える事は難しいでしょ!」と私は内心思うのでした)


一階の道場を見た後、裕介に二階を案内して貰いました。階段を上って直ぐの書斎では、さっきまでの道着からワイシャツ+サスペンダー姿に変身した内田樹さんがパソコン画面に向かっていました。ここで数多くの原稿を書いているのでしょう。書斎から数段の階段を上がった所に、意外にもテレビとこたつが並び、そこだけ生活感あるホッコリ田舎の家という雰囲気。パブリックキッチン、最近新調した柿色の本棚など、壁の少ない広々したsemiパブリックゾーンをぐるっと見学させていただきました。


奥のプライベートゾーンには完成後、光嶋裕介氏も足を踏み入れたことが無いそうです。数人が家の鍵を持ってて冷蔵庫をみんなが共有する「みんなの家」が成せるのは、そのコンセプトと、「広さ」(延べ床300㎡?)がある故だということが分かりました。人間の大きさはあまり変わらないから、ある程の広さが確保できる事により多数の人が集う場所になるって当たり前の事に気づくのでした。


凱風館はどこを見ても最高の建物ですね。光嶋裕介の処女作、建築、予算のボリューム、住み手の大きな存在、建築家-住み手の持続的な関係性、これ以上、蜜なことがありますか?!という程に愛情、労力、お金をかけられている建物はなかなかないのでは?!と思えるほど。きっと凱風館は変化、進化し続けるのでしょう。


見学を快く受け入れて頂きありがとうございました。


神戸女学院の上西妙子という教授が、私の母の従姉妹にあたります。内田樹さんに関係を聞くと、なんと、「私を神戸へ呼んだ張本人」と教えてくれました。母方のおじいちゃんである故八木忠雄が遺してくれたもののお陰で我が家の建築費用がバックアップされるのですから、おじいちゃん繋がりに感謝です。世の中繋がっていると感じると嬉しいですね。



建築探訪の後は光嶋家と根津家3人ずつで朝昼ご飯を食べて、いざ打ち合わせへ!建築臨場感たっぷりの心境で登場したプランとは?! 次回へ続く

タタッタラ

家が建っていく様を綴らねばならないという使命感を基にした記録。

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