田舎の草刈り論
長野県上伊那郡中川村に来て1、2年はまだまだお客さん状態でした。何故かというと、「草刈り」を馬鹿にしていたからです。その頃までは責任を持った草刈りが出来ていなかったからですね。草刈りなんざ自治体が税金とってやってくれればいいのに!と思ってました。都会から来る移住者の嫁入り道具に草刈り機はなく、エンジンブンブンさせながら、ギザギザの円盤を竿で振り回す凶器は自分が所有する筈はないと思っていたからです。
草木は放っておくだけでグングンと成長します。ひと夏でボーボーになります。草の種類によっては2mを越える高さになり、つる性植物では1日で1メートルほど成長する子達もいます。果樹園の梅やリンゴの樹も1年で1メートル以上の長さ天に徒長する枝もあります。 放っておくと、隣の家の畑や、道路、家まで草木は伸びてきます。その生命力は、人間のそれと比べようがないパワーです。
「草木は常に森を作ろうとしている」
草刈正雄に変身です。草刈り道具も揃っています。果樹園や平地は乗用モア、土手はスパイダーモア、どこでも刈れる刈り払い機。 仕事ですので、フルパワーで働きました。草をボーボーにしちゃうとこちらが苦労する事が分かったので、早め早めにを心がけて草刈り。 天気がいい日はネギの土寄せやら消毒やらいろいろ仕事があるので、雨の日にカッパを着て草刈り。これが評価を高めます。あいつはズクがある^ ^
*「ずく」とは - 主に長野県で使われる方言。 標準語だと根気ややる気、根性、気力などに似ているが適当な言葉がない。「ずく」はやっぱり「ずく」である。
話しを土地探しに戻します。
森の生活で新築をする土地の地主さんも、私の草刈り姿を見ていたのです。この人はあんな広い土地を草刈り出来ている。凄い!と思ってくれたみたい。それが土地とのきっかけでした。こいつなら大丈夫そうだ。何故?ちゃんと草刈りするから。 田舎暮らしにおける人の評価指数=草刈りが出来るか出来ないか。大事なところだと実感しています。
2コメント
2017.09.16 03:27
2017.09.16 02:39